(6) 自交総連は組合員の要求実現するため奮闘する組織

 特定政党の支持、スライド賃下げには反対貫く

 自交総連は、タクシー・ハイヤー、自動車教習所、観光バスなどで働く労働者の組合です。全国33地方に2万人の仲間がいます。
 自交総連は、日本の自交労働運動の歴史を受け継ぎ、1979年に結成されました。当時、自交労働運動には、組合員の思想信条の自由を侵す特定政党の支持義務付けと運賃改定時のスライド賃下げを容認する年度別賃金方針、という二つの問題をめぐって分裂が持ち込まれました。自交総連は、特定政党支持の押し付け反対、スライド賃下げ反対(ノースライド)という立場を貫くために、新しい産業別労働組合として発足したのです。
 労働組合といっても、組合員の意見を聞かずに幹部が安易に会社に妥協したり、特定の政治方針を押し付けるなど民主主義に反する運営をしている組合もありますが、自交総連は、常に「組合員が主人公」「全員参加の運動」という組合民主主義の原則を大切にし、資本や政党から独立して、組合員の要求を実現するために奮闘してきました。
 自交総連結成の要因のひとつとなった「ノースライド方針」は、当時は経営者から目の敵(かたき)にされ、分裂した労働組合からも攻撃されましたが、2007年に国土交通省が出した通達では、運賃改定時に確実に労働条件を改善する方法として、国が指導するまでになりました。

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