自交労働者No.1007、2026年5月15日

全国各地で街頭宣伝

ライドシェア全面解禁阻止、運改に対応

 自交総連は、ひきつづき全国で街頭宣伝をおこなっています。
 ライドシェア全面解禁阻止の周知だけでなく、運賃改定問題についても、現場の声を集めて対応に乗り出しています。

北海道・京都・福島

白タクはいらない

 ▼3月12日=北海道地連が札幌駅南口で街頭宣伝を実施。
 行動は、札幌地区労連主催の2026春闘札幌ローカルアクション内。自交総連ののぼり旗を立て、ライドシェア全面解禁阻止闘争への支援を市民へ訴えました。
3月12日、北海道・札幌駅南口
3月12日、北海道・札幌駅南口
 ▼3月13日/=関西・京都地連が京都駅前、四条烏丸で23回目の「ライドシェア全面解禁阻止」の一点共闘で集まる「共同闘争」行動を実施。
 庭和田地連書記長(本部委員長)は、「白タク・ライドシェアは、法令を順守しない一部の都市型ハイヤーと同じく、交通渋滞を引き起こすばかりでなく、人命を脅かす。どうか市民の皆さんも『日本のタクシーを守れ』、『京都には白タクはいらない』、そうした考えを拡げていただきたい」と強調しました。
 ▼3月17日=東北地連が福島駅正面の交差点で、街頭宣伝を実施。本部ビラとティッシュを配布。
 春の彼岸入りやイベントで若い人が多かったものの、ビラの受け取りはいまいちでした。自分からビラを受け取りに来た人も数人いました。


東京・山形・大阪・神奈川・静岡・山梨・岩手

労働者守る運動を

 ▼4月9日=東京地連が厚労省前で宣伝・デモを実施。
4月9日、東京・厚労省前
4月9日、東京・厚労省前
 行動は、全労連・国民春闘共闘委員会主催の最賃ビックアクション内。坪倉地連副委員長は「ライドシェア全面解禁を阻止する上でも労働者を守る運動で将来展望を切りひらこう」とたたかう決意を述べました。
 ▼4月12日=東北地連と関西・大阪地連が街頭宣伝を実施。
4月12日、山形・山形駅前
4月12日、山形・山形駅前
4月12日、大阪・新大阪駅前
4月12日、大阪・新大阪駅前
 東北地連は、山形駅前やタクシープールで、乗務員へ運賃値上げについてのアンケートをおこないました。
 結果、スライド賃下げはなかったものの、近いうちに廃業する会社を確認しました。
 関西・大阪地連は、新大阪駅前で個人タクシー向け勧誘やライドシェア全面解禁阻止のビラを配布しました。
 ▼4月16〜17日=関東ブロックが神奈川県〜静岡県〜山梨県で街頭宣伝を実施。
4月16日、静岡・静岡駅前
4月16日、静岡・静岡駅前
 横浜駅前では神奈川地本のなかまも加わりました。石野議長(埼玉地連委員長)は、ハンドマイクで「ライドシェアは日本にはいらない」と訴えました。
 静岡駅前では、静岡地連のなかまが合流。宣伝カーの上から、市村静岡地連書記長がライドシェア全面解禁反対を訴えました。
 甲府駅前では、ティッシュ付きビラを配布しました。
 ▼4月19日=東北地連が盛岡駅東口タクシープール、西口で街頭宣伝を実施。
 乗務員にアンケートを実施。クマの出没で客が減っている、キャッシュレス決済により会社の収支が悪化している、昨年3社が倒産したことで次はどこかと話題になっている、とい

「個タク制度を柔軟に」

国交省とのレクで要求

国交省からレクを受ける自交総連の代表(写真左上、畑野議員は右上)=4月13日、東京・衆議院第二議員会館 畑野議員執務室
国交省からレクを受ける自交総連の代表(写真左上、畑野議員は右上)=4月13日、東京・衆議院第二議員会館 畑野議員執務室

 自交総連本部は4月13日、特別国会に政府案として提出されている「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部改正案」について、日本共産党の畑野君枝議員を通じ、国交省からレクチャーを受けました。
 国交省は、同改正案について、人口減少や運転者不足により地域交通の維持が困難となる中、「交通空白」解消にむけた制度見直しである、と提出根拠を説明。
 自治体・事業者・住民が連携し、スクールバスや病院送迎バス、人材などの地域資源を活用して移動手段を確保する仕組みの構築や、民間企業の参画促進を柱とする内容としました。
(同改正案)
 また、「交通空白」は法令上の用語ではなく、路線廃止等の状況に応じて判断されること、約2500箇所の解消にむけ、3年間で道筋をつける方針を示しました。
 これに対して自交総連は、担い手不足や需要減少による採算性の課題を指摘するとともに、まずは個人タクシーの活用を検討すべきであることを強調。
 あわせて、地域実態に即した柔軟な個タク制度の運用を求める意見を述べました。

運改、個タク組織化を議論

建交労沖縄 東江委員長と懇談

ZOOMを活用し遠方からも参加、終始和やかな懇談となった=4月22日、東京・自交共済事務所
ZOOMを活用し遠方からも参加、終始和やかな懇談となった=4月22日、東京・自交共済事務所

 自交総連本部と個人タクシー部会は4月22日、建交労沖縄県本部の東江勇委員長と懇談をおこないました。
 東江委員長は、@運賃改定とノースライド闘争、A個人タクシーの組織化について、意見交換することで運動に活かしたい、として自交総連を訪問。
 自交総連からは、城書記長と内田専従オルグ、個タク部会からは、東京と京都のなかまが参加しました。
 現在、沖縄県地区ではタクシーの運賃改定の審査がすすめられており、6月に実施される見通しです。
 それを前提に、城書記長は、タクシー上限運賃改定の仕組みと手続き、申請から認可までの流れや運賃の原価算定について説明しました。
 個人タクシーの組織化については、各自が地元の事情を語り、旺盛な議論が交わされました。
 東個タクの秋山委員長は、「個タクは労使交渉がないため、道交法闘争や共済制度と制度政策が運動の中心となっている」と説明。
 直近では、羽田空港などの白タク問題にとりくみ、大きな成果を上げたことで、組織拡大につながったと実例を語りました。
 また、内田専従オルグは、福岡空港で営業する個タク事業者の間で話題になっている、プレミアムタクシー優先問題などを紹介しました。

賃金合理化は許さない

タク運賃改定の声明を発表

自交総連は4月16日、「運賃改定における賃金合理化に断固反対する声明」を発表しました。

 →詳細

現場の声を要求にして組織化

乗務員の不満は?

福岡空港タクシープールにて
福岡空港タクシープールにて

 駅や空港のタクシー乗り場を巡回し、現場の乗務員の方々から職場の実態や、労働組合に求めるものについての意見を聞きとりました。福岡・佐賀県の現場から開始しました。
 佐賀県鳥栖駅では、待機中の乗務員から「完全歩合制のため、売り上げが悪い月は最低賃金を下回ることがあり、これでは生活できないと同僚が何人も退職している」といった具体的な問題点が聞かれました。労働組合を結成して改善を図ることを説明すると、「みんなが団結できるかが心配だ」という不安の声が出ました。近隣で活動する自交総連吉野ヶ里観光タクシー分会の奮闘と成果について話すと、その存在を知っている乗務員もおり、多くの人が名刺を求めるなど、組織化への期待も感じられました。
 福岡空港のタクシープールでは、個人タクシーの乗務員を中心に、プレミアムタクシー乗り場への不満が噴出しました。プレタクは、乗り場の先頭を優先的に利用することが認められています。このせいで、一般のタクシー乗り場は客の巡りが悪くなり、公平ではないとの声が上がりました。「個人タクシーの協同組合では対応が難しいようなので、労働組合で何とかならないか」という意見も寄せられました。すでにこの問題については福岡市タクシー協会と協議をすすめていますが、今後は個人タクシーの組織化も推進し、連携して対応していく予定です。
 今回の活動は、各地の乗務員の方々からの様々な要求を汲み取り、組織化をすすめる上での重要な一歩となりました。今後も現場の声を反映した活動を展開していきます。
(報告=内田大亮組織拡大専従オルグ)

2026年春闘
(3)各組合の回答状況

全面解決めざし ひきつづき奮闘

 連載第3回目(最終回)は、2026年春闘の回答状況を紹介します。

春闘の回答速報

 5月8日現在、70組合が要求を提出済みです(提出率=41.5%)。
 うち29組合が回答を引き出し(回答率=40.8%)、10組合が妥結・了解(解決率=14.1%)しています。
 解決済みの組合では、宮園(東京)=教育手当支給、迎車料金100円アップ▽吉祥寺(東京)=ノースライド確認、無事故手当・皆勤手当て1万円▽三和支部(神奈川)=ノースライド▽高自交(高知)=月例賃金の合理化撤回といった成果がありました。
 まだ闘争継続中であるものの、車いす乗車手当支給や、ベアアップなどの回答を得ている組合もあります。

相次ぐ賃下げ提案

関係通達

 今春闘では、タクシーの運賃改定を背景とした、賃下げ合理化が大きな争点となっています。
 すでに東北地連、東京地連、静岡地連から、「会社が加盟組合に賃下げ提案をおこなった」と報告が届いています。
 とくに東京地連は、加盟組合のうち約半数の組合が、なんらかの賃下げ合理化提案を受けている深刻な状況です。
 4月運賃改定がおこなわれたばかりの東京特別区・武三地区では、増収がつづいています。そうした中、会社は確たる理由を示すこともなく、足切り額の引き上げや、歩合率の引き下げを一方的に求めてきました。
 ある組合からは、次のような声が聞かれました。「春闘の早い段階から職場集会で会社からの賃下げ提案に対し、組合としては反対の態度をなかまに訴えてきました。しかし、なかなか意思統一できず、最終的に会社と個別に同意書を取ることに。そこでもサインをしないようにと伝えていますが、次月の給与締めを経てからさまざまな声が上がってきそうな気がします」(『自交総連東京』5月号2面より抜粋)
 自交総連は4月16日に、「運賃改定における賃金合理化に断固反対する声明」を発表し、こうした動きをけん制しています。
 厳しい状況ですが、解決済みの組合の中には、当初は賃下げ合理化提案があったものの、組合がストライキを構えたことで、賃下げを見事はねのけた事例があります。
 春闘は、まだまだこれからが正念場です。ひきつづき、全面解決をめざして奮闘しましょう。

きになる交差点

交通信号機の老朽化

日常化する障害 4分の1が老朽化

 第10回のきになるテーマは、道路に設置された「信号機」の老朽化問題です。
 1970年代に爆発的に増設された交通信号機たちが、一斉に「寿命」を迎えようとしています。


 警察庁は2025年、全国約20万基の交通信号機のうち、耐用年数の19年を超えた「信号制御機」が約5万基に上るとのデータを公表しました。街にある交通信号機のおおむね4分の1が、老朽化している計算になります。
 信号制御機は、いつも何気なく皆さんが目にしている、信号機の柱にある箱型の機器です。これが故障すると、信号が赤と黄の交互点滅に切り替わったり、完全に消灯するなどの致命的な障害が発生します。
 そしてこの問題は、懸念ではなく、すでに日常化しています。
 警察庁によると、交通信号機の障害件数は、2024年度に数百件規模に達しました。老朽化が直接の原因となった交通事故は確認されていないものの、人命が失われる事態は明日にも起こり得ます。
 警察庁は、2024年度からの5年間で、不要な交通信号機4299基の撤去目標を掲げています。
 一方で地元住民にとって交通信号機は、安心・安全を象徴するものでもあります。撤去にあたっては、合意形成が必要となります。
 高度成長期に大量につくられたインフラの老朽化問題は、交通信号機に限った話ではありません。
 少子高齢化で税収が減る自治体では、予算や優先順位の関係で、老朽化問題は後回しにされがちです。

城書記長コメント

 信号機は人命を守る安全インフラであり、老朽化対策を理由にした撤去には反対です。採算性だけで判断せず、誰もが安心して移動できる社会を守るため、安全性を優先した更新・維持の強化が必要です。